syouのHの実況中継 \−S
俺と一緒に居る時はまるで母親のように優しくまた好きな男に精一杯尽くし、
金ではなく愛で買われた娼婦のような美樹だったのですが・・・・・・
嫉妬深いsyouはこんな優しい美樹に対しても男の影がないかと何時も気にしていました。
お客に対する愛想笑いさえ気になっていたのです。
客商売であるスナックのママです。
思わせぶりな言葉を酔ったお客にかけるのは当たり前のことなんです。
「○○さん お久しぶり・・・・・お元気でした?」
そんな言葉にも嫉妬を覚えるようになっていたのです。
俺はやきもちのあまり・・・・・・次第に美樹を叱責するようになっていきました。
愛する思いが強すぎるゆえに・・・・・
みなさんも思い当たる節があるでしょう。
好きになり思いが募れば募るほど些細な言葉にも胸が痛み切なくなると言う事は。
最初は順調に見えた美樹のスナックの経営ですが不景気のあおりでだんだんと陰りが見え
会社の経費を使えるお客もだんだんと減っていきました。
苦悩する美樹の姿が痛々しく見えるようになりました。
俺の紹介した後輩の西浜や今村先輩は時々顔を出していましたが
他の同僚たちはだんだん来なくなっていました。
この頃から俺と美樹の関係は会社の人間には知られていたのかもしれません。
西浜には俺が話したので知っていたのですが先輩はどう思っていたのかわかりませんでした。
美樹の今夜は一緒に過ごしましょうという合図。
「syouさん ビール頂いていい?」この言葉もだんだんと減っていったのです。
俺は美樹の苦悩・・・経営が思わしくないと言う事はわかっていましたが他に男でも出来たのでは?
その考えが頭から離れませんでした。
ある日 合図をもらい久しぶりに美樹と簡単な食事をして美樹の部屋に二人で帰った時に・・・・
俺は見てはいけないものを見たのです。
その見てはいけないもの・・・・・それは部屋を入ってすぐに俺の目に飛び込んできました。
あきらかに男の存在を明示されるもの。
綺麗好きな美樹なので部屋は整然と整理されていたのですが
そのちっぽけな何の役にも立たない即座にゴミ箱行きになるものは
俺の心臓の鼓動を高鳴らせるには十分に余りあるものでした。